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徒手空拳日記

人の行く裏に道あり花の山

同調と同圧のファシズム

私たちの周囲には、隔絶された二つの別世界がある。一つは、74年間ずっと米軍によって支配され続けている「社会」という世界、そしてもう一つは、学校や家族や会社や地域などのもっと身近な、毎秒毎秒肌に圧を受け続ける「空気」という世界である。

「社会」の方は、1945年の敗戦を始点にして、朝鮮戦争とベトナム戦争によって完成した、米軍による官僚支配である。アメリカ人ならば、横田基地からパスポートもなしに勝手に入って勝手に出ていくことが今でもできる。悪いことだって、し放題。

日本の参議院制度は、国の権力が一点に集中しないように、わざと分散させる仕組みとしてあらかじめ米軍によってデザインされている。なぜ分散させられているかといえば、ひとつの権力に日本国民が集中すれば、こんなどさくさまぎれの属国は、ドイツやフィリピンみたいに、拒む側が本気になれば、すぐに対等化できてしまうからである。田中角栄や小沢一郎は、権力を集中させることにある程度成功したところで、米軍と官僚の手で失脚させられたと考えている人も多い。

我々のような一般人にとって、冷戦期みたいに不安がなく、明日の飯にありつけさえすれば「社会」という世界なんぞはっきり言って、どうでもよかったのである。

安全や安心に揺らぎのない過去の我々にとって一にも二にも大事だったのは、「空気」の世界、同調と同圧による草の根ファシズムの方であった。調べも圧も、空気を伝わって四六時中びんびん伝わってくる性質のものである。子供の頃から同調と同圧の訓練を徹底的に繰り返してきたので、同一の調べや圧は絶対だと信じ込んでいる生真面目な人間ロボットがものすごく多い。

あと、やたらめったらに酒を飲まされているために、アルコール目的で、同調と同圧を正当化している薬物脳が本当に多い。アルコールというダウナー薬物の政治利用である。

しかし冷静に世界の環境を見回してみれば、社会の調べが不快なら、実はヘッドフォンで好きな音楽を聞いていても何の問題もなくなってきているし、圧を感じて丁寧に、凹んだり膨らんだりする必要も全くない。朱子学カルトの集団旋律が聞こえなくても、もはや餓死することはないし、気圧が多少高低していても、その都度同じ力で押し返してやれば良いだけのことである。圧の外へ、つまり海外に出ても勿論OK。

空気を介して伝わってくる調べや圧など、単にスルーすればよいのだという真実に気づくと、人生はグッと楽になる。例えば、昭和の価値観として団塊世代に根強い「社会人たるもの働かざるもの食うべからず」とか「人間たるもの、家庭を築き、子を育てて初めて一人前」といった調べや圧は、完全に無視して構わない。人間の集団など稼げる人間が稼げばよく、団塊世代に貯蓄があるのなら、それを分け合えばよいだけである。

同調や同圧のファシズムは、受け手が拒否れば、それ以上強制することのできないものである。日米地位協定と同じで、「そんなの知るかボケ」とスルーすれば、一方的に破棄できる性質のものである。何もわざわざ言葉で拒否の言質を与える必要すらないのである。ただ黙ってスルーすれば良い。予告も通告も一切いらない。そのことに気づいていないことで要らぬ損をしたり、苦しんでいる愚鈍な人がこの国には多過ぎる。

社会にとって一番手に負えないのは、実は反逆者ではない。一番困るのは、そもそも社会の言うことを聞いていない、ちゃんとする気のない人である。反抗するでもなく、かといって従順なわけでもない。同調と同圧のファシズム社会からしたら、一番厄介なのは、そういう糠に釘スルーをしてくる奴らである。

日本の生産性がここまで低いのは、反逆もせず従順でもない無言のサボタージュが徹底されているからではないかと思う。生産性が低いのはいいことなのだ。武力や言語に頼ることのない、意味のサボタージュの力が結局何よりも強力に世界を変えるのである。