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徒手空拳日記

人の行く裏に道あり花の山

30年の劇的な変化

【要点】

  • 80年代後半と比べても、世界はかなりドラスティックに変わっている。
  • 人類は、すでにエイズという病気をほぼ克服している。
  • 人類は確実に進歩しながら、同時に克服しがたい不調和を帯びつつある。

80年代のブリティッシュ・ロックをバブル景気へと向かう絶頂期の浅薄な国内コマーシャルリズムを通して(具体的にはカセットテープのCM音楽などによって)吸収した俺のような世代にとって、ギリギリ、クイーンのすごさをリアルタイムで知っているわけではないのだけれど、映画のライブエイドのシーンには涙を流しながら聴き入った。ライブエイド、フジテレビの中継で夜中に観ていたなあ。just a poor boy from a poor familyだった俺には世界そのものに思えたのだった。

フレディ・マーキュリーが1991年に死んでまだ30年も経っていないのに、この世界は大きく変わったと思う。80年代後半と言えば人類はとっくに月面着陸に成功していたのであって、あの頃と比べても、世界はかなりドラスティックに変わっている。

まず、なんと言っても人類は、ほぼすでにエイズという病気を克服している。HIVウイルスに感染したとしても、発病しない技術が開発されて浸透している。もしフレディがも少し後でエイズになっていれば、今もまだアーティストとして生きていたのかもしれないと思うと残念な気もするし、既に人類がエイズを克服しているというその速さに改めて驚かされもする。彼のような天才にとっては、SNSのある時代の方が多分幸せなのではないかと思う。

もひとつ隔世の感があるのは世界の人々のLGBTに対する理解の劇的な改善である。フレディの時代はまだまだゲイは隠すべきことであり、恥であった。パパラッチ記者には性癖(セクシュアリティ)が興味対象として厳しく追及される。本当にわずか30年足らずで、人類の常識というものはここまで変わるんだなぁと、進歩というものの素晴らしさに心底感じ入る。多様性が認められる世界に近づきつつある背景には、やはりインターネットの浸透がある。世界中の人々の脳が繋がって、不当な抑圧や偏見は確実になくなりつつあることに希望を感じる。ゲイが乱交になりがちなのは、動物のオスが持つ普遍的な特性(アニマル・ユニバーサルズ)であり、ゲイだからふしだらなのではない。

俺個人としても、80年代の日本社会の不気味で陰湿な息苦しさ、学校社会のクソっぷりを今でも唾棄すべきものとして恨めしく思っているけれど、あの頃に比べれば朱子学カルト洗脳も相当弱まって、いまだにそんなくだらない思想に染まっているのは昭和の既得権を引き摺り、平成の30年を浪費、国もろとも衰退させている港区や千代田区界隈の連中ぐらいではないか。「LGBTは生産性が低い」と言い放った国会議員は、こういう映画を丸で観ないのだろうか。「生産性」という言葉の正しい意味を理解する為にも、杉田水脈議員は一度ぜひ、この映画を観ておくべきだと思う。

そして最後にやはり触れなければならない大きな変化は、人類というものが80年代つい30年前には持っていたはずの寛容さや連帯、相互扶助の心持ちが物凄い勢いで失われているという現実である。イギリスのライブエイドにせよ、USA For AfricaのWe are the worldにせよ、インターネットのない時代、セレブリティが結束して完全にノーギャラでチャリティ活動をしている。出演タレントに高額なギャラを支払っていると噂される日本の某チャリティー番組など、彼らの活動に比べるとゲスの極みにしか思えない。

80年代にまだ残っていた人類の三大課題のなかで、飢餓と疫病は克服しつつあるけれど、人類は飢餓や差別や疫病を着実に過去のものにしながら、戦争だけは克服しがたいのかも。新しい不調和を帯びつつある。

俺はフレディ・マーキュリーのことを何も知らなかった。知ってよかった。

Too late, my time has come
Sends shivers down my spine
Body's aching all the time
Goodbye everybody I've got to go
Gotta leave you all behind and face the truth
Mama, oh oh (anyway the wind blows)
I don't want to die
Sometimes wish I'd never been born at all

 

手遅れなんだ、もう終わりだ

イラつくし、身体が痛くてたまらない

みんなさようなら、もう行かなきゃ

みんなにおさらばして、真実に向き合おう

ママ……死にたくないよ

僕なんて生まれて来なければよかったと時には思うんだ