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徒手空拳日記

人の行く裏に道あり花の山

万人に対する闘争

【要点】

  • 人間は人間が好きではない。
  • 人間は社会をつくりたくない。
  • これからは、公共性を待たない人間が主流になるかもしれない。

人間が怒り・ねたみ・あるいは何らかの憎しみの感情に捉われる限り、その限りにおいて人間は、種々の違った方向に引きずられ、相互に対立する。こうして人間は、他の諸動物よりも一層多くをなしうるのに従って、また一層狡智的かつ欺瞞的であるのに従って、一層恐るべきである。しかも人間は、本性上たいてい(中略)こうした諸感情に従属しているから、そのゆえに人間は、本性上互いに敵である。何しろ私にとって最も恐るべき者、また私がそれを最も防がなければならぬ者は、私の最も大いなる敵だからである。

Kindle Fire HDで哲学本を読み上げてICレコーダーに録音、それを防水ウォークマンにコピーして、聴く読書端末に。これがすこぶる快調で、すっかりハマっている。Fire HDを持ち歩くのはだるすぎるし、防水ウォークマンは止めたところから再開してくれるので、本を聴くのにぴったり。散歩しながら、コーヒー飲みながら、サウナに籠りながら、風呂に入りながら着実に読書が捗る。

冒頭引用はスピノザ。17世紀の思想はまだ友愛もほとんどなくて、当時の人々はとても素直に人間の獣性を恐れている。まあそれも無理はなく当時はあこちで私的報復合戦が繰り広げられており、いまよりもずっと暴力によって命を落とすことも多かった。やられたらやり返す、やり返したらまたやり返される、まさに血で血を洗う連鎖の中で生きていた。

工業化社会が終わると、我々の生きる世界は非連続になる。スピノザの生きていた「友愛前の時代」に、きっとゆり戻るだろう。友愛というのは、元はと言えば兄弟愛とか同胞愛で、要は「仲間のためなら死んでもいい」という味方への感情である。友愛は軍隊を駆動するエネルギーだったけど、総力戦はおろか兵士ももう必要ない訳で、無人ドローンがあれば戦争もOK。戦争がなくても工業に応用できたけど、もはや工業もロボットがやる訳で、愛社精神という友愛も無用なものに。ユニクロの倉庫は人員削減9割と驚異的。

ユニクロ/有明倉庫を自動化 - YouTube

人手不足とか言ってる産業なぞなべて滅びゆく産業な訳で、建設にしろ運輸にしろコンビニにしろ、労働集約産業は長持ちしない。

これからの時代、もはや友愛なんぞ微塵も要らないわけで、冒頭のスピノザ的な人間観が過去のものではなくなる。なるほど暴力では制圧されたりはしないかもしれないけれど、様々なテクノロジーを駆使して略奪や搾取が横行するのではないか。

人間は人間が好きではない。人間は社会をつくりたくない。にもかかわらず人間は現実には社会をつくる。言い換えれば、公共性など誰ももちたくないのだが、にもかかわらず公共性を持つ。(東浩紀『観光客の哲学』)

しかしこれからは、公共性を待たない人間が主流になるかもしれない。公共性を持つ理由がそもそもないからだ。

万人の万人に対する闘争が形を変えて、GAFAにおける万人に対する闘争になりつつあるかもしれない。