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徒手空拳日記

人の行く裏に道あり花の山

事実からものを考えない人たち

【要点】

  • 2025年の大阪万博は、経済成長の原因とはならない。 
  • 愛・地球博で、どれほどの経済成長が事実としてあっただろうか。 
  • 2020年東京五輪も2025年大阪万博も、経験に学んでいるだけ。

政治屋でも土建屋でもないのに、矢鱈と大阪万博に期待している人が少なからずいて驚く。

それどころじゃなく下手すると、東京五輪前に世界経済がリセッションに入るかもしれない。

世界の自動車業界が「リセッション」入りの公算、09年以降初-RBC - Bloomberg

すでに世界の自動車市場はリセッションに入っている。これは悲観や憶測ではなく統計的事実である。リーマンショック以降はじめての後退。中国の自動車販売が鈍化してきた。先行きがかなり不透明になってきた。クルマとか住宅の売れ行きは、景気の先行指標。

2025年大阪万博を過大に期待する人は、1970年大阪万博の良い記憶があるのだろうけど、1970年大阪万博は、冷戦期の高度経済成長の結果であって、決して原因ではない。だから2025年の大阪万博も、経済成長の原因とはならない。

大阪万博に過剰な期待を抱く人は冷静に思い出して欲しい──2005年の愛・地球博のことを。あの万博で、どれほどの経済成長が事実としてあっただろうか。過去の類似事実を正確に把握することも、大切である。

さらに言えば、五輪や万博の開催に名乗りをあげる国や都市がないのはなぜか?  もし五輪や万博誘致が経済成長のドライビング・フォースなのだとすれば、世界中の都市が熾烈な招致合戦を繰り広げているはず。これも万博や五輪のリアルな価値を評価するための重要な事実である。

特に大阪万博については最有力だったパリが、今年のはじめに手を下げた。パリ辞退の真意を看過したまんま能天気に開催決定を喜んでる人々の気がしれない。

五輪や万博はもはやオワコンというのが、市場の常識である。事実に目を瞑り、誘致決定があたかも国威の賜物であるかのように偽るのは、質の悪いプロパガンダでしかない。

愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ。2020年東京五輪も2025年大阪万博も、経験に学んでいるだけ。愚か者である。たまたま1964年東京五輪と1970年大阪万博は、日本の工業化の最中だっただけのことだ。2016年のリオデジャネイロ五輪は過剰なインフラ投資が裏目に出て、未曾有の不況を招いている。その結果ブラジルは国政と経済が混乱して、今年になって右派の大統領が選ばれている。

事実をベースに、科学的にものを見ることができないと、リスクに備えることはできない。リスクとは「危険性」ではなく「不確実性」である。リスクを「危険性」と考えるから、五輪や万博なぞという一見、「危険ではなさそうな」前時代のオワコンに依存した非科学的で過剰なインフラ投資に走ってしまう。

統計的事実、過去の自国における事実、過去の他国における事実、現在の市場における評価などといった事実からものを考えなければ、大きな過ちの元になる。

2020年東京五輪や2025年大阪万博を「勝ち取った」貴重な商機と演出して、国威発揚のプロパガンダをすることで、誰がトクをするのか、よ〜く考えるべきである。トクするのは、浅ましくさもしい連中ばかり。

空気やムードではなく、俺は事実しか見ない。