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徒手空拳日記

人の行く裏に道あり花の山

忘年会マシュコピーロ

【要点】

  • も少しで、リーマン社会からなくなるだろう忘年会。
  • 彼らが酒を飲んで忘れているのは年ではなく、人間としての尊厳である。
  • 酒と仕事はなーんにも関係ない。

仕事のペーパーレス化を始めたのはもう五年前で今は全ての書類がクラウド化されていて、どんなデバイスでもネットがあればアクセスできる。オフィスのデスクトップPCをやめてラップトップPCオンリーにしたのは三年前、いまではPCすら使わなくなり、ほとんどのことをスマホでやるようになった。文字の入力も音声を多用するようになりタッチタイピングよりも高速に文字を書けるようになった。オフィスの自席には極力何も置かない。つまりフリーアドレスである。昔から矢鱈とデスクをパーソナライズする奴らをバカにしていた。

そのうちなくなると信じていたものがこの数年でリーマンの常識ではどんどんなくなりつつある。超絶メシウマなのである。

も少しで、リーマン社会からなくなるだろう忘年会。セクハラやパワハラがすぐに表沙汰になるようになって、今年はだいぶマシになってきている。なんといっても、ほとんど参加を強制されなくなってきた。おっさんどもによるほとんど萎縮と言える自重が始まっている。バブル時代の自慢話や武勇伝は封印され、先輩風も凪ぎまくるようになった。先輩後輩が入社年次ごとに分離され同世代どうしでしか話せない「ゾーニング形式の忘年会」まで出現したらしい。

ザマアミロ、お前らクソバブルの酔った話が超絶つまらないことがようやっとコモンセンスになってきたのだ。

たかだか冷戦期に、俺より先んじてクソなリーマンだったことなど別に偉くもなんともない。工業化社会の末期にしょぼいバブル時代を生きたことがどうして自慢なのか丸で意味不明。そんなにあの頃が懐かしいのなら、文字通り「バブルへGO!」あの頃へ帰ればいい。誰も困らないぞ。

彼らが酒を飲んで忘れているのは年ではなく、人間としての尊厳である。アルコールというダウナー麻薬で頭のいかれた人間と同じ時空にいなければならない理由など何ひとつない。彼らは勝手に日常の緊張から解き放たれ、信じられないような凶暴で野蛮なクソリーマンに成り下がる。

酒を飲んで前後不覚になった奴ら──つまり「マシュコピーロ(凶暴で野蛮な人間という意味)」なんて、心底唾棄すべき存在である。話を聞いても要領を得ないし、知性が低下しているので面白くない。ああこいつら死んでくんないかな……俺はいつも酔っ払いの話を聞き流しながら思う。飲み会が進むにつれて彼らはアマゾンの非接触原住民と同化していく。脈絡なく叫び、笑い、泣き、怒る。行動が読めず、とてつもないことをやらかしてしまうリスクと隣り合わせになる。

十二月の夜の繁華街は、凶暴で野蛮なクソリーマンのマシュコピーロがうようよいるので、俺はどこにも立ち寄らず速攻で帰宅する。電車の中が酒臭くないうちに。そして暖かい自宅で美味い飯を食い、のうのうと本を読んだり映画を観たりして過ごす。これぞ人間の真っ当な道楽である。酒と仕事はなーんにも関係ない。五年後には忘年会マシュコピーロはほとんどいなくなっているだろう。笑える。