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徒手空拳日記

人の行く裏に道あり花の山

持ち運びや食うのがめんどくさい食い物は衰退する

ドタキャンの沢田研二がカーネルサンダースに似てると言われてたけど、沢田研二を支えたあの昭和時代の分厚い中間層はもうどこにもいない。

カーネルサンダースのKFCも、業績が絶不調らしく、これも本質的には彼らがターゲットにしてきた中間層がいなくなったからだろうと思う。KFCが日本で商売をはじめたのは大阪万博で1970年、沢田研二はまだタイガースのメンバーだった。

も少し「なぜなぜ」のプールを潜ればKFC不振の理由は2つ。

一つは、フライドチキンはもはやコンビニでいくらでも食えるから。特にセブンイレブンの出している「スパイスチキン」なる商品は、衣の味がケンタッキー・オリジナル・チキンそっくり。セブンイレブンの方が50円安い。

スパイスチキン(フランク) - セブン-イレブン~近くて便利~

もひとつの理由は、ケンタッキーのオリジナルチキンは、食うのがとてつもなくめんどくさいからだと思う。両手が油っこくてスマホをいじりながら食べにくい。指が汚れる──これはかなり致命的である。さらにダメ押しなのは、分解して食うのはかったるい。私なぞは無料なら食うがわさわざ金出してまで食いたくない。さんまより食いにくいじゃんか。

マクドナルドなぞも、月見バーガーのバンズの口溶けを更に改良したりして、少しでも歯ごたえのない商品に少しずつ変わってきている。要するに「ファーストフードは飲み物。」に変わりつつあるのだ。コンビニのチキンは、片手でどこでも簡単に食べられる。

鶏肉が国産か海外産かも、味がスパイシーなだけにほとんど差異がわからない。KFCは三菱商事の鶏肉アウトレットだけど、それって同じ三菱商事のローソンとカニバリを起こしているし、なんと言っても鳥の唐揚げを食べる日本人の胃袋はこれからもどんどん少なく、小さくなっていく。

フライドチキンに限らず、とにかく食べにくいもの、手が汚れるものは敬遠される。私なぞランチは、マルチタスクできない飯はとことん食べなくなってきた。行列に並んだりするのもダルいし、狭いテーブルで食べるのも嫌。昼飯に時間を取られるのが無駄に感じてしまう。

サンドイッチは、イギリスのサンドイッチ伯爵が、トランプゲームを中断せずにご飯が食べられるように考えたもので、もともとマルチタスクのための食べものである。

日本にもマルチタスク・フードのおにぎりがあるじゃないか、と最近のランチは専らおにぎりが多い。歩きながらも食べられるし、読書しながら、映画を観ながららくらく食べられる。サブウェイやマクドナルドは、おにぎりに比べて食べにくい。食べやすさとともに開封のしやすさや持ち易さもすごく大事。

これからの食べものは、食べ手の時間価値を高めるものじゃないとなかなか受け容れられないだろうなと思う。めんどくさくて高い食い物は売れないから、回転が落ちて出来立てが出せなくなり、おいしくなくなる。KFCは業態や商品が、時代に合わなくなってきた。「売れているのがおいしい料理だ」というサイゼリヤ社長の箴言は正しい。

 

サイゼリヤ おいしいから売れるのではない 売れているのがおいしい料理だ (日経ビジネス人文庫)