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徒手空拳日記

人の行く裏に道あり花の山

死の木

すでに五十に近い独身者の私の中にはこのごろ確実に死の木が成長しはじめた。(車谷長吉『鹽壺の匙』)

私も心身にこの「死の木。」の萌芽を感じるようになった。人は老化の萌(きざ)しに、なかなか気付かない。見たくないものを見るのは、知りたくないものを知るより、ずっと難しい。

テレビのタレントを老けた老けたと囃し立てる。他人の「死の木。」ばかりに目敏くなり、己の死臭には、丸で気づかない。

老いはそっと忍び寄り、不意打ちを喰らわす。

若さを保つ為の金に糸目をつけぬタレントが、ある日突然、蝋人形よりも蝋人形のような表情になっていく。

私の「死の木。」との向き合い方は簡潔かつ厳密である。

三つの「精」を極力体内に入れない。

「精」とは選び抜かれた混じり気のないものという字義である。産業革命以降に徹底された「精」の量産によって、人間は50万年の歴史でかつてない程の、地獄の責め苦にあうようになった。

ひとつ目の「精」は、「酒精」つまりエタノールである。日本では年間1000万人がこの「精」で身をもち崩すという。底無しに骨抜きにされてしまうと、55歳より手前で、病死・事故死で世から消えてしまう。まさしく毒の「精」である。

ふたつ目は「精糖」、砂糖やブドウ糖、これも脳の悦ぶ毒である。「酒精」と「精糖」を「これでもかッ。」と缶に充填したストロング系飲料なぞ、まさしく「毒の二重奏。」である。

最後は、「精油」。コンビニの揚げ物などにはシリコンが混ぜられている。要は「酒精」とは、胃袋で糖分、油分、塩分の毒をよく溶かす、「毒の触媒」なのである。

毒に毒を溶かして「死の木。」に水をやる毒がエタノールである。胃や腸の粘膜から脳神経と五臓六腑にゆっくり染み入り、やがて死。