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徒手空拳日記

人の行く裏に道あり花の山

信用というあくたもくた

過去を奈落に放擲して「いまここ」の奔放な野性だけに生きるには、兎に角、手ぶらは欠かせない。大きな荷物を背に括って、哀しい顔をして生きている社会人には、なりたくない。

しかし面倒なのはプラスチック・カードである。こんなものを石油からつくりだした米国人を心底、ただ憎悪している。持ち歩くカードを最少にするには、予め「しない行為」を、しかと心に決め置くしかない。

休日にまで飼犬畜生でもあるまいに社員証を持ち歩いたり、逆に休日しか使わないチンケなポイントカードを平日持ち歩くのも、糞骨を折るだけである。

荷を軽くするには迷いを一切合切、棄てることしかない。迷いとはつまり邪念そのものである。

持たないものを決めることは、結局のところ、「絶交」を腹に抱え持つことに他ならない。要らないカードは即刻、大きな洋裁鋏でその交際を絶つ為に、斬り捨てるのである。信用カードなどと名を付けた愚か者を呪いながら。

仕方なしに使うカードは、とあるコンビニのクレジットカードだけである。Suicaや PASMOなど電子マネーカードも持ち歩かない。JRや地下鉄の移動履歴を、何処の馬の骨ともわからぬぽっぽ屋に吸い上げられるのが、不気味かつ不快で嫌なのである。

iPhone Xがあれば、現金もアプリだけで引き降ろせるから現金も丸で持たない。

私は現金や言葉、女といった「貨幣」を心底から避けており、それらを余計には持たないと決めている。都内で未だに現金しか使えない店なぞ、せこい脱税目当てでしかなく、こちらから金輪奈落、お断りである。