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徒手空拳日記

人の行く裏に道あり花の山

エタノール・コスパという貧しさ

【要点】

  • 最近は酒飲み全体が極端なコスパ重視に変わってきている
  • 酒は文化ではなく薬に戻った、要は貧しくなったということ
  • 平成の30年間でアルコールの意味は大きく劣化した

近所のスーパーでレジ待ちしていると、前の人が買ってるものがどうしても視界に入ってくるのだけど、なんとも憐憫を禁じ得ないのは、巨大なペットボトル入りのハードリカーを抱えて買いこんでいる人を見かけた時。

うちの近所のEveryday Low Price スーパーは、それらの特大ボトルが万引きされないように、ボトルに警報装置が付いていて、買うとそれが解除される。きっと万引きで狙われやすいのだろう。そのことも憐れみ。

アルコール依存が進むと、酒のおいしさなぞ二の次三の次となり、エタノール・コスパ第一へと変質するので、多くのアルコール依存症がたどり着くのはデカいペットボトルのハードリカーになる。

最近は、ビールもどきのお酒ですらも高アルコール度数のものばかりになっており、酒飲み全体が極端なコスパ重視に変わってきている気がする。酒が文化ではなく薬に戻ったと言うことであり、要は貧しくなったということだろう。

かつて酒飲みがもっともらしく語っていたアルコールの社会的価値(コミュニケーションやリラックス効果)は剥ぎ取られ、ドーピングのためのエタノール・コスパ軸が急浮上してきた。つまりはいかに安くハイになれるか競争である。

ファストフードの某うどん屋チェーンが「30分千円の飲み放題コース」を始めたらしいけど、これもエタノール・コスパ競争の成れの果て。ビンジ飲酒を助長する反社会的行為であり、許されるものではない。

いわゆる「ストロング系」とは、アルコール高度のレディメイドなお酒をパッケージしたもので、缶を開けたら飲みきってしまう。だから必要以上に飲んでしまう恐れがあり、そのことが危険なのだ。アルコール依存が完全に出来上がっている人には「ストロング系」はコスパが良くないので人気はないのだけれど、アルコール依存初期の人にとっては、「ストロング系」は罪悪感を感じることのない好都合な商品であり、これらの酒がコンビニで24時間365日買えてしまうために、アルコール依存予備軍の裾野を広げまくっている。

平成の30年間でアルコールの意味は大きく変質した。成長している社会では疑いのない是とされた酒のコミュニケーション機能が弱まり、社会との隔絶を助ける内向機能が強まっている。

孤絶酒や逃避酒が、あたかも文化やスタイル、無頼でカッコいい生き様であるかのように喧伝されて、行き場を失って戸惑う人々の破滅の加速を助けている。

老人がいつまでもクルマを運転する危険の背後には、その老人がいつまでも酒を飲んでいる危険がセットであることが多いのだが、そのことを誰も指摘しない。飲酒運転はしないにしても、アルコールによって睡眠質が下がることで、運転の注意力が散漫になってしまう。

酒も運転も、20年後にはいまの覚醒剤や馬車のような、普通の人にはきわめて縁遠い存在になるだろう。と同時に酒や運転を恰も価値のあるが如く騙る商業メッセージなども、20年後には「よくこんな荒唐無稽なことが人々に信じられていたな」と思われるに違いない。

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