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徒手空拳日記

人の行く裏に道あり花の山

アンデス文明のアルコール

上野の国立科学博物館のアンデス展に出かけた。人類のグレートジャーニーはベーリング海を越え、15000年前に南北アメリカ大陸へと渡ったのだけど、そこから独特な文明の興亡があった。16世紀にスペインがやって来て征服されるまでは。

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「チチャ」という、とうもろこしのどぶろく酒をつくっているところをかたちどった土器。

人類は猿の頃から酒を飲んでいたのだけど、用途は主に祭祀や儀礼に限られていた。酒造能力が高くなかったので、用途は限られていただろう。アルコールを口にするのは、神的能力のある者や富める者だけであったのではないか。

人類がアルコール依存に直面したのは、産業革命後のことと言われる。蒸留と量産技術によって、はじめて廉価にかつ大量に酒が供給できるようになってからだ。都市部に工業労働者が集まり、不足する真水がわりに酒が配られた。アルコールが国民国家や豪商に使い倒される者達向けのドラッグとして使われはじめたのは人類の歴史のなかでもつい最近のことなのである。

「酒は文化だ」などという戯言は、大量の酒造でぼろ儲けする奴らによるでっち上げでしかない。

  • 成人式に晴れ着を着るようになったのは1970年代から
  • 「おふくろの味」という言葉は1970年頃までなかった
  • 「肉じゃが」が広まったのは1970年以降
  • 坂本龍馬は1970年以前はマイナーだった
  • 初詣は明治になってから
  • おせち料理を買うようになったのは1980年代以降
  • 恋愛結婚は1960年頃から
  • 日本の製造業が「ものづくり」と言いはじめたのは1990年代後半から
  • 恵方巻きは1990年代終わりから

多くの常識などは、実は根拠のない出鱈目なのである。

アンデス文明における酒は、神秘体験を助ける宗教的なものだったのだろう。アルコールの特性がテクノロジーによって支配に悪用されるようになって、人類の被支配者は酷い目にあうようになった。