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徒手空拳日記

持たざる移動を追い求める手ぶら評論家。 手ぶらを、いつか当たり前のウォーク・スタイルにする。 人の行く裏に道あり花の山(利久)

真面目ファシズム

丸山眞男は、戦中日本のファシズムは、「ヒットラーを羨望させた」程だったと『日本の思想』に書いている。

己っちからすると、現代日本にもファシズムはまだしつこく残っており、むしろその渦は戦中より大きくなってさえいる。

例えば、中食と呼ばれる加工食品の美味しさの秘密を「これでもかッ」と取り扱うテレビ番組がある。

冷やし中華は毎年改良を重ねて具材のパッキング工程は今も全て人力だとか、冷凍食品は美味しさのため少量生産に拘るだとか、彼らがどれだけ不断の進化を遂げているかを伝えるけど、己っちからすると、こういうのは全部、日本式ファシズムである。

日本のファシズムは、ナチスや北朝鮮のようなあからさまな政治イデオロギーではなく、この加工食品の過剰な切磋琢磨のように無意味に草の根なところが不気味なんである。

自社の拘りを真摯に、誇らしげに語る生真面目な社員を観ていると、己っちは気の毒な気持ちになる。

丸で遊びのない一本調子な真面目さは、ファシズムに支配される人間の大きな特徴である。

特に日本では、社会人ファシストは気持ち悪いほどハキハキしており、なおかつ従順なエロが微かに身体から立ち上り、それでいてのっぺらぼうの能面を被っている。

生産性や利益といった事業目的よりも、ただただ不断の改良を重ねる生真面目が自己目的化する。

自己目的化した真面目さの為に組織内に強い同調圧力がかかり、徹底的な相互監視によって、「これは無駄な努力だ」と指摘するまともな声は封殺される。

社会人のあらゆる精勤に、面妖な「真面目ファシズム」が貫かれている。