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徒手空拳日記

持たざる移動を追い求める手ぶら評論家。 手ぶらを、いつか当たり前のウォーク・スタイルにする。 人の行く裏に道あり花の山(利久)

映画ラ・ラ・ランド〜La La Landの感想

今年観た映画でベスト。泣ける。

粗筋で字数を稼ぐことや好き嫌いを述べるだけの感想文にはしたくないので、己っちの感じたポイントを三つに絞りたい。

ぜひ音響のよい劇場で

己っちは六本木のDOLBY ATMOSという最新の音響劇場でど真ん中で独りで観た。これ料金+200円だが、歌声が胸に染み入るので本当におすすめ。

ドルビー社が提供する「ドルビーアトモス」は、天井を含めて増設されたスピーカーと独自のシネマプロセッサーにより、映画サウンドに、自然でリアルな音場をつくり出し、観客をストーリーに引き込みます。

ミュージカル映画は、Les Misérablesとか、オペラ座の怪人とか、The Beatlesの楽曲ばかりのAcross the universe などが好きで、ミュージカル映画こそ、最新鋭の劇場で観るべきだと思う。

省略という大胆なマジック

筋書きは春から四季に沿って進む。秋と冬の間に、驚くべき省略がある。この省略こそが、この映画の現代的なところだと思う。

なにしろ一番、客が観たがる餡子をごっそり省くのだ。省くこと、時間を操ること、この二つが創作の神的な作為であり、この作品はこの作為を惜しげもなく使うことによって、ストーリーをこのロクでもない現代を生きる我々の世界のなかに据え置くことに成功している。

書くことは人の仕事だが、編集は神の仕事だ(スティーブン・キング)

あちこちにトリッキーな妙味、仕掛けはあるのだが、サーカスで言えば巨象を消してしまうかの如き大胆さがこの映画の見せ場であり、そのことが、とてつもなく悲しく、素晴らしい。

夢を持つことが大事なのではなく、本気になることが大事なんだ

以前、NHKの対談で、糸井重里がグッとくることを言っていた。

僕は、夢は小さいほどいいと思っているんです。本気になれるから。夢を持つことが大事なんじゃなく、本気になるのが大事。みんなは夢というものを設計図だと思い込んでいるんですよ。空を飛びたいな〜と思ったときに飛行機の設計図は書けない。それよりも「なんで俺、空を飛びたいと思ったの?」と自分に問いかけられるかどうかが大事なんです。

人は得てして、夢の設計図を書いただけで終わってしまう。この映画は、夢の設計図を書くだけに終わった男と、本気になった女の差異を描いているとも言える。

今この瞬間を、本気で生きているかどうか? これだけが、人生を左右するただ唯一の別れ目なのだ。

本気で生きる、とは己っちに言わせれば、何かに依存しないこと、好きなことに没頭すること。イマココで何が出来るかを独り徹底的に考えて、独りで行動して、結果を必ず出して、人知れず確かめること。

本気になって何かを勝ち取ったことのある人は、強い。

このことが、エマ・ストーンがオーデイション・シーンでうたう詩に凝縮されている。

Audition (The Fools Who Dream) 歌詞 - Google 検索

そしてこの詩とは、虐げられたユダヤ人によって、ハリウッドで始められた映画産業へのオマージュでもあるだろう。

この詩のこころを感じ取るだけでも、この映画は、+200円支払って高音質の劇場で観る価値がある。