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徒手空拳日記

持たざる移動を追い求める手ぶら評論家。 手ぶらを、いつか当たり前のウォーク・スタイルにする。 人の行く裏に道あり花の山(利久)

ヒラメ受難の時代

先日AppleにiPhoneの修理をお願いに行って改めて感じたのは、Appleスタッフ一人一人への権限移譲がすごくできている、ということ。

保証期間の不具合なら無償交換、と明快なルールを決めているマネジメントもすごいけど、お客さんと向き合うスタッフは、バックオフィスに持ち帰って上長の判断を待つことを全くしない。

アメリカ軍ももはやヒエラルキーに依存する組織運営をやめている。軍事と商売は親和性が高いから、アメリカ軍のこういう組織ガバナンスも、アメリカ企業は積極的に取り入れている。

今年も311前後に、毎年お馴染みの原発危機検証ものがあったので録画を見たけれど、要するに現場への権限移譲がまるでできていないから、3機同時にメルトダウンなぞという世界最悪の原発事故を起こしてしまったのである。

番組では、当時の危機対応記録をAIとは名ばかりの単なる形態素解析で分析していたけれど、要するにパニックになると、現場は思考停止して、全部を上の判断に任せてしまう。

だからもう死んでしまった吉田所長は、柏崎原発からの冷静な忠告よりも、内幸町にある東電本部とばっかりコミュニケーションしてしまい、結果的に初動を間違えてしまった。

東電本部にいる偉い奴らは、重要な課題を解決して偉くなったわけではなく、課題を間遠にして偉くなった奴らばかりなので、ヒエラルキーの上へ上へと行けば行くほど、課題解決とは逆の方へ事態が進んでしまう。

東芝のWH問題もそうだし、ヤマトの労務問題も、現場がまるで人ごとのように課題解決を棄てるという意味で、似ている。ヒエラルキーの上へ上へと課題解決を回避することこそが、最悪の事態へと至る日本の金太郎飴的な真因なのだ。

日本の敗戦と、東電の同時メルトダウン事件は、完全に同じ構造の病気なのだ。

解決策はただ一つしかない。垂直統合的なヒエラルキーを信用せず、分散型のネットワークによって一人一人が考え抜いて課題を解決するしかない。

ヒラメ受難の時代である。