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徒手空拳日記

持たざる移動を追い求める手ぶら評論家。 手ぶらを、いつか当たり前のウォーク・スタイルにする。 人の行く裏に道あり花の山(利久)

寄り道より回り道

アルコールという薬物に侵されていた頃は、病的にまっつぐ家に帰ることができなかった。アディクションの為の寄り道に縛られていた。いま思えば、生きていることの全てが、寄り道の為に組み立てられている、と言っても過言ではなかった。

酒から足を洗って、いまでは赤提灯を見ても心惹かれなくなった。酒に絡め取られる人々の人生を、羨ましいというよりも、可哀想だと思ってしまう。

寄り道をしなくなって、己っちは回り道をするようになった。

  • 会社から地下鉄一本で終点まで行き、そこから30分のウォーキング、途中に地元図書館を経由する回り道
  • 会社から大学図書館まで山手線で行き、私鉄バス+自宅まで30分のウォーキング
  • 会社からウォーキングで22時までやってる大型図書館へ行き、地下鉄+15分のウォーキング

図書館+ウォーキングが秘かな楽しみとなった。

アルコールに毒されていた頃は、酒場への寄り道を「無頼」と勘違いして、恰もひとつの「生き方」のように思っていたけど、そんなもんは「死に方」に過ぎなかった。酒にありつく為に生きているなんて、死んでいるも同然だった。飲んでしまえば、そこで時間はストップ。アセトアルデヒドに蝕まれるだけの肉袋となる。

作家の井上ひさしは酷いスモーカーだったが、酒は丸で飲まなかった。理由は「酒を飲むと本が読めないから」。己っちも、仕事帰りに図書館に寄り付くようになって、彼の心持ちがよくわかる。

仕事の後の寄り道より回り道を楽しみに生きることの幸せがあるなんて、飲んでいた頃には想像すらできなかった。